放置竹林

放置竹林等整備事業

 西日本をはじめとして全国的に放置竹林が問題になって新聞にも取り上げられておりますが、ここ千葉県でも竹林の整備ができずに放置されている所が目立ちます。多古町も例外ではなくどうにかならないかという声を時々耳にいたします。
 林野庁によれば、竹林面積は昭和50年代から増加し、平成19年には昭和56年に比べ1割増加した15万9千ヘクタール、この他に侵入率25%以上の竹林を含めると、その面積は41万ヘクタールに上るということです。竹林の森林に占める割合は全国平均0.6%です。千葉県も竹林は多く、面積は6千ヘクタールで全国第7位、竹林の森林に占める割合も3.8%です。全国平均の6倍を超えていることを鑑みれば、西日本並みの放置竹林があると考えて良さそうです。
 竹林が放置されると人が入れなくなるほど密生し、周囲に侵入し始めます。山林に侵入すると小さな木は光が当たらなくなるためにすべて枯死し、大きな木も下枝は枯れてしまいます。畑や田に侵入すれば作物の生産に大きな影響が出るのはもちろんです。密生した竹林には他の植物が全く育たず、裸地になるため雨水を保水できず、土砂災害の危険度が増すと言われています。また、植生が単純化するために生物多様性の点からも問題であると言われています。
 人の手が適度に入った里山は多様な動植物に富み、子供達の学習や、すべての人達の癒しの場になると考えられます。自然との共生が子供たちにも好影響を与えると確信しています。この事業により、近年里山で見かけることがとても少なくなったヤマユリ、キンラン、ギンラン、クマガイソウ等が復活し、真に自然豊かな多古町になることを夢見て事業展開したいと思っております。

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